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猫における脂肪が蓄積しやすい体の部位を解析した研究

投稿者:武井 昭紘

顎下、二の腕、お腹、ヒップ、太もも。ヒトにおいて、脂肪が付きやすい場所は、ある程度決まっている。だからこそ、ペットを愛して止まない方々の中には、『犬猫にも脂肪が付きやすい場所が存在するのではないか?』と疑問を抱いたヒトもおられるものと推察している。

 

このような素朴なクエスチョンに、一つの答えを提示した研究が発表された。

それは、ブラジルの大学らによるもので、骨粗鬆症の診断や骨折リスクの予測に用いられる二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)を用いて、肥満の猫における脂肪の蓄積しやすい場所を特定するといった内容である。ところで、DXAとは、本来、骨組織と他の組織を区別して骨量を測定する手法であるが、この特性により、骨量のみならず、筋肉量および脂肪の蓄積量をも算出できる測定法と言われている。なお、この研究の結果によると、雄雌ともに、四肢ではなく、体幹に脂肪が蓄積しやすいことが判明したとのことである。

上記のことから、猫は、ヒトで言うところの「お腹」に脂肪が付きやすいことが分かる。よって、今後、腹部の計測値(腹囲、内臓脂肪の量など)を中心に体型チェックの方法が再構成されると、より良い猫の健康管理が実現するのかも知れない。

今回紹介した研究では、同じ体重減少率を達成した時に減る脂肪の量は、オスの方が、約35%多いことも確認されており、オスよりも、メスの方が痩せにくいことも示されています。

 

参考ページ:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/31106916/


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