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Feline Hypertension Month~5月は高血圧を抱える猫に対する理解を深める啓蒙月間~

投稿者:武井 昭紘

猫の高血圧症は、9歳以上の個体の20%に発生し、眼、心臓、腎臓など様々な臓器に深刻なダメージを与える病態であるとされている。しかし、猫の福祉を向上するために設立された慈善団体International Cat Care(iCatCare)によると、実際に、高血圧症を抱える猫の一部は獣医師によって過小評価されており、且つ、血圧測定などのモニタリング・経過観察も猫のオーナーに浸透していないという現状があるとのことである。

そこで、iCatCareが、積極的に猫の高血圧症に獣医師が介入するためのガイドライン「ISFM Consensus Guidelines on the Diagnosis and Management of Hypertension in Cats」を発表するとともに、動物用医薬品のメーカーであるCeva Animal Health社が、正に、本稿がアップされた5月を、Feline Hypertension Month(猫の高血圧症啓蒙月間)に設定して、当該疾患への理解を深めるための情報発信および活動を行っている。

この「猫の高血圧症」は、本国の一次診療施設でも遭遇する機会が少なくない疾患である。よって、将来的に、日本でもFeline Hypertension Monthが一般の方にも認識されるまでに普及し、飼育されている全ての猫において、高血圧症に対する早期診断が実現していくことを願っている。

この啓蒙月間に併せて、10000匹の猫の血圧を測定するMercury Challengeも実施されておりますので、是非、ご確認ください。
(https://mercurychallenge.ceva.com/uk)

 

参考ページ:

https://icatcare.org/news/feline-hypertension-month


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