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Rabbit Awareness Week 2019~ウサギの致死性疾患に対する予防医療の重要性を訴える1週間~

投稿者:武井 昭紘

Rabbit Awareness Week(RAW)は、イギリスにおけるウサギの飼育環境や予防医療を改善するために,6月に設定された啓蒙週間で、2017年は無料健診サービス、2018年は食餌管理をテーマに掲げて活動が実施されており、両者とも本サイトにて紹介させて頂いている。そして、13年目を迎える2019年は、6月1日~9日の9日間に、ある疾患に関する周知徹底が行われる予定である。

「Rabbit Viral Haemorrhagic Disease 2 (RVHD2)」

このRVHD2(ウサギウイルス性出血病2)は、2015年にイギリスで初めて発見されたRVHD2ウイルスを病原体として発症する感染症で、風、動物(鳥、昆虫)、ヒトを介してウサギからウサギへと広がる特徴を有している。また、感染個体は、無症状期(発見が遅れる原因)を経て、内出血を伴う非特異的症状を呈し、致死的経過を辿るとのことである。加えて、残念なことに、有効な治療法は確立されていない。

そのため、ホームページを見ると、今年のRAWでは、予防医療の重要性(6~12カ月ごとのワクチン接種)が訴求されているのだ。

一方、本国に目を向けると、ウサギウイルス性出血病(RVHD)は届出伝染病に指定されており、摘発淘汰が基本である。よって、2020年に東京オリンピックを控えた日本に、ヒトや動物の移動に合わせて、いつしかRVHD2が持ち込まれないように、法整備も含めて「RVHD2」に対する防疫対策を立案し、確立させておくことが重要なのかも知れない。

この啓蒙週間をキッカケにして、ウイルス感染症で苦しむウサギの数が激減することを願っております。

 

参考ページ:

https://www.rabbitawarenessweek.co.uk/


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