134年前。
1885年7月6日。
この日は、光学異性体を発見し、低温殺菌法(pasteurization)を開発したパスツールが、狂犬病に感染した犬に咬まれたジョセフ・マイスター(当時9歳)に狂犬病ワクチンを接種した日である。つまり、人間が「狂犬病」という危険極まりない人獣共通感染症(Zoonosis)に立ち向かう功績が成し遂げられた特別な日なのだ。故に、これを記念して、7月6日は、World Zoonoses Day(世界ズーノーシスの日)に設定されており、今では、人獣共通感染症のリスクを広く一般に啓蒙して注意喚起を行う大切な日となっている。
そこで、新人の獣医師・動物看護師や学生の皆様には、是非とも、近年発達が目覚ましいインターネットの世界を、「World Zoonoses Day」というキーワード・ハッシュタグを意識しながら閲覧して頂きたい。
石鹸とキレイな水で手を洗おう。
蚊、ノミ、ダニに咬まれないように対策を講じよう。
腐敗した食品は取り扱わないようにしよう。
人間が掛かる病気の60%はズーノーシスである。
新興感染症の75%は野生動物が由来である。
動物の健康管理はヒトの健康維持にも繋がる(One Health)。
ワクチン接種はズーノーシスの発生を抑制する。
世界を覗いてみれば、現在、記念日に合わせて様々な情報発信が行われていることが分かるはずだ。
その上で、ズーノーシスをテーマにするとしたら、あなたは、どんなメッセージを全世界へ向けて発信するだろうか。World Zoonoses Dayを良い契機にして、人獣共通感染症について改めて考えて頂けると幸いである。
参考ハッシュタグ:#WorldZoonosesDay