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犬の視界に映る色の世界の一端を解明した研究

投稿者:武井 昭紘

以前、犬の視界は白と黒で構成されているとされ、色の認識力が低いことを補うように、生物学的に嗅覚を発達させてきたと考えられていた。

しかし、この定説は、2017年11月に発表されたバーリ大学(イタリア)の論文で、間違っているのではないかということが示されることとなった。

なお、同発表によると、犬の色の認識をヒトの石原式色覚検査表を用いて解析した結果、犬は、赤を明確に認識しているが、赤と緑が隣接してしまうと両者を区別できなくなることが明らかとなったとのことである。

上記のことから、赤と緑が混ざるような状況、言い換えると、芝生と対比されるトレーニングまたは遊びに用いるペット用品の彩色には充分な注意を払う必要があると考えられる。つまり、犬は、緑が映える芝生の中では、赤色のグッズを区別できなくなる恐れがあるということである。よって、今後、更なる犬の色覚検査が実施され、生活環境の配色に合わせた最適な色のペット関連用品の選択ができる未来が訪れることを期待している。

今回、色覚検査に使われた模様は、「猫」だったとのことです。

 

参考ページ:

https://royalsocietypublishing.org/doi/full/10.1098/rsos.170869


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