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スノウマゲドンに備えたペットの飼育について啓蒙したイギリス獣医師会

投稿者:武井 昭紘

夏は、汗が止まらないくらいに気温が上昇することがあり、体温上昇を抑える生体機構が上手く働かず、熱中症を引き起こすリスクが常に付き纏う季節であると言える。故に、人医療、獣医療、メディアが協力をするかのように、熱中症を予防する対策の啓蒙が盛んになり、昨年は、本サイトでも、その一端を担わせて頂いた。しかし、一方で、残念ながら、冬は冬で、厳しい寒さによって低体温症や凍傷のリスクが高まる季節であるにも関わらず、「夏の熱中症」に匹敵する程に、「寒さの危険性」は積極的に周知されていないことが現状である。

そのような背景の中、イギリス獣医師会(BVA)は、スノウマゲドンという言葉とともに、以下に示す通り、冬への万全な準備を呼び掛けている。なお、スノウマゲドンとは、北米にて、大寒波またはブリザードを意味する英単語とのことである。

◆スノウマゲドンへの注意喚起◆
・雪道でのペットの転倒に注意する
・雪道に撒かれた塩・不凍剤が付着したペットの足を良く拭く
・発赤・傷などがないか足の裏や爪の状態をチェックする
・冷たい隙間風の届かない場所(ドラフトフリー)で飼育する

上記のことに加えて、動物福祉の観点に立つと、日本においても、スノウマゲドンに対する啓蒙活動を実施することが重要であると思われる。よって、小動物臨床に携わる獣医師は、是非とも、担当するペットのオーナーに、BVAの取り組みを案内して頂けると幸いである。

BVAのウェブページには、ウサギとモルモットに向けたスノウマゲドンの対策もアップされております。

 

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