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短頭種気道症候群の外科療法で間接的に改善できる消化器症状に関する研究

投稿者:武井 昭紘

あるペット保険会社の調査によると、フレンチ・ブルドッグは、あらゆる疾患を最も発症しやすい犬種であるとされている。よって、この現状を打破できなければ、ペットライフにおける呼吸器、皮膚科、消化器などのトラブルを抱える機会の多さから、「飼育の難しさ」ゆえに、イギリス国内のジャーマン・シェパード・ドッグを追随してしまうかのように、登録頭数を減らし続けてしまう懸念がある。

そこで、王立獣医科大学は、短頭種特有の呼吸器疾患である「気道症候群」に着目して、フレンチ・ブルドッグ、イングリッシュ・ブルドッグ、パグの鼻孔を広げる手術(鼻孔拡張術)と消化器症状の頻度における関連性を検証した。すると、術後の胃腸トラブルが減少することを発見したとのことである(特にフレンチ・ブルドッグで顕著)。

上記のことから、呼吸器に限らず、あらゆる病気を発症しやすとされている短頭種が有する要素・因子の根幹は、呼吸がしにくい骨格にあるのだと仮定して、更なる検証を重ねていくことが望ましいのかも知れない。

鼻孔拡張術と皮膚トラブルについても検証され、関連性の有無が明らかになっていくことを期待しております。

 

参考ページ:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/30094894/


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