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禁止された闘犬で傷付く犬を救うために発信されるハッシュタグ

投稿者:武井 昭紘

19世紀から現在に至るまで、動物福祉の観点から、イギリスでは闘犬が禁じられており、麻薬の取引に匹敵すると言われることがある程に、重罪として認識されている。しかし、あらゆる規制がそうであるように、法律で違法行為をゼロにすることは残念ながら難しく、今もなお、啓蒙および注意喚起をし続けることが非常に重要であることに、何ら変わりないという実状がある。

そこで、英国で不必要な狩猟や動物虐待を減らそうと1924年に設立されたLEAGUEという団体が、ハッシュタグ(#EndDogFighting)やウェブページを用いて、闘犬で傷付く犬の救済方法を発信している。なお、同活動には獣医師も参加しており、犬が負った外傷を分析する役目を担っている。

上記のことから、加えて、以前に紹介したタフツ大学が行ったペットの交通事故症例の統計学的研究を念頭に置くと、やはり、獣医法医学の必要性を感じざるを得ない。そのためには、動物虐待と真剣に向き合う団体・組織が独自に抱える事件データを統合して共有していくことが、獣医法医学の確立への第一歩となるため、今後の動向に注視したい。

本稿で紹介したLEAGUEの活動を通して、改めて、動物福祉への意識が高まることを願っております。

 

参考ページ:

https://www.league.org.uk/dog-fighting-advice-for-professionals


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