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小動物臨床におけるEU離脱の影響を明らかにするための調査

投稿者:武井 昭紘

2016年に実施された国民投票を契機に、イギリスはEU離脱の方針を固めた。この動きでは、イギリスとヨーロッパ諸国におけるヒト・モノ・貨幣の流れに制限が設けられ、英国内の経済に大きな影響を与える懸念が指摘されており、中でも、ヒトに焦点を当てた時に、EU加盟国で働くイギリス人の待遇の変化に伴う生活基盤の不安定化が起きるのではないかと想定されている。

また、前述の事態は、動物医療業界も不可避であると考えられ、EU加盟国で診察業務や研究を行うイギリス人獣医師の雇用情勢に注視し、個々人の働く意志をモニタリングすることが、未来の獣医療の発展を占うためにも非常に重要となる。

そこで、イギリスのthe Institute for Employment Studies (IES)は、EU加盟国に活動拠点を置く獣医師ら6000人以上からアンケートを採り、EU離脱と雇用・就業の実態に関する調査を行っている。なお、今回の調査は2回目で、7月18日の締め切りをもって集計するとのことであるが、第3回目も予定されている。

上記のことから、EU離脱に揺れる獣医師が、将来、救うであろう動物の命を守るために、IESの調査が活用されていくことを願っている。

EU離脱が、命を救われるヒトおよび動物の件数に影響しないように、祈るばかりです。

 

参考ページ:

https://www.rcvs.org.uk/news-and-views/news/over-1600-eu-vet-professionals-respond-to-second-rcvs-brexit/


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