保護される動物は、健康上の問題が無い個体もいるが、重大な問題、例えば、感染症、深い傷、臓器不全などを患っているケースも珍しくないとともに、オーナーが特定できず過去の飼育環境や予防歴も不明である場合が少なくない。しかし、保護した個人または施設は、どんなに些細であったり、関係性が全く無いかも知れないことであったとしても、手がかり(ヒント)を得たいと願っており、現代ではインターネットに情報収集の活路を見出すこともある。
故に、本稿を通して、その一例を紹介したいと思う。
先月、インディアナ州に拠点を置く動物保護団体が、Facebookを介して保護した犬に関する情報提供のお願いを呼び掛けていた。なお、同犬は、マイクロチップを装着しておらず、頭部から尾に至るまで無数の傷を負っており、獣医師であっても目を覆いたくなるほどの重症度を示していた(リンク先を追っていく場合は、ご注意頂きたい)。ただし、今では、傷も少し癒え、跡は残っているものの快方に向かっていることは、朗報だと思われる。
前述のような事象を知ると、世界的に普及しているSNSを中心としたグローバルなペット・保護動物用情報提供サイトの設置が、急務であると考えられる。よって、「このサイトを見れば全てが分かる」という統一されたウェブページを、動物福祉の観点から、国際的機関が一日でも早く立ち上げることに期待したい。
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