豚コレラは豚やイノシシに感染する伝染病で、発熱や全身の出血性病変を特徴とし、致死率の高い伝染病。ダニの媒介や感染蓄と直接的な接触で感染が広がる。人には感染せず、日本は本病の清浄国だったが、岐阜県で26年ぶりに豚コレラウイルスの感染が確認された。
記事によると、岐阜市の養豚場で3日に豚1頭が急死。同養豚場が岐阜市を通じて県に検査を依頼したが、感染は確認できなかった。その後、7日の検査で陽性反応があり、9日に豚コレラの感染が確認されている。
この養豚場では4日~8日にかけ約80頭の飼育豚が死んだにも関わらず、県や担当獣医師に報告しておらず、この間5日まで豚の出荷を続けていた。豚の頭数を管理する台帳も作成しておらず、豚コレラの疑いで死んだ豚が何頭いるのか、県は正確な数を把握できていないそうだ。
県は飼育する残りの610頭すべての殺処分を開始し、埋却や消毒などの防疫措置に3日ほどかかる見通しだという。
豚コレラはアジアを中心に広く発生しているが、今回確認されたウイルスは今年中国で初めて発生して感染が拡大している「アフリカ豚コレラ」とは異なるという。
<2018/09/09 岐阜新聞WEB>