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アフリカ豚コレラ 中国沿岸部で続発 農水省は農家へ最新情報を提供

投稿者:AsaT

アフリカ豚コレラ(ASF)は人には感染しないが、豚やイノシシに感染する伝染病で、極めて致死率が高い。中国沿岸部では発生が相次いでいて、農林水産省は国内の畜産関係者に最新情報を提供するなど、注意喚起を行っている。

記事によると、中国では8月に入り22日の4例目まで、立て続けにASFが発生。日本の都道府県にあたる省をまたいで広範囲に発生が確認されている。中国最大の経済都市である上海市を挟むように南下しながら発生しているという。

発生経緯を辿ると、3日に1例目となる、遼寧省のA農場での発生が確認された。A農場は同省内のB農場から45頭の豚を導入していて、B農場からもASFウィスルが見つかり、周辺の豚が殺処分されている。また、B農場が3月に吉林省のC農場から100頭を導入していて、中国政府は関連を注視して調査に入っているそうだ。

2例目は16日、河南省のと畜場で発生を確認。感染豚が2000km離れた、黒龍江省の市場から運ばれていることも分かっている。中国政府は黒龍江省でもウィルス調査を行っている。3例目は19日、上海市に隣接する江蘇省で確認。4例目は22日、上海市を挟んで南に隣接する浙江省で確認されているようだ。

農林水産省は中国の発生地域から日本へ向かう航空便への検疫を強化し、渡航者に対して畜産関係の農場や施設に立ち寄ったり、家畜と接触していないか、肉製品の所持がないかを口頭で確認。検疫探知犬を配備したり、ポスターを掲示するなど厳重に監視が続いている。

国内向けの対策としては、都道府県や畜産関連団体を通じて農家へ最新情報を提供。餌に肉が含まれる場合の加熱処理方法や、異常があった場合の早急な通報などを呼びかけているそうだ。

ASFウイルスは感染豚のふんなどを介して直接感染する。長距離の移動がウイルスを広げてしまっている恐れもある。


https://www.agrinews.co.jp/p45001.html

<2018/08/27 日本農業新聞>

アフリカ豚コレラ 中国沿岸部で続発 農水省は農家へ最新情報を提供

 


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