動物園で鳥インフルエンザが確認された場合、どのように対処をしているのか。名古屋の東山動物園では20日、安楽死を極力避けるための対応マニュアルを改定した。
記事によると同園では昨季、初めてマガモとヒドリガモの2羽から鳥インフルエンザが発生。感染拡大防止のために殺処分としている。これまでのマニュアルでは、感染の疑いのある鳥は「殺処分を検討する」としていたが、具体的な基準はなかったという。
そこで、感染した場合は別施設で隔離できる場合は殺処分とせず、治療する対応マニュアルをまとめた。マニュアルでは「隔離施設での継続的な飼育ができない場合、感染拡大防止のために殺処分とする」と明記された。
ニワトリは家畜伝染病予防法に基づき、家禽類とされている。鳥インフルエンザ感染が見つかった場合、一緒に居たニワトリ全てが殺処分対象となる。しかし、動物園で飼育されていて、家禽類に属さない鳥については法の対象外なため、園側に対応が任されているそうだ。
園の担当者は「戦時中、アジアゾウを殺さずに生かしたという歴史も踏まえ、救える命は救っていく内容にした」と話した。
<2017年12月21日15時25分 朝日新聞DIGITAL>