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2025年大阪・関西万博 ペット同伴可能に!?

投稿者:AsaT

2025年開催の大阪・関西万博で、犬や猫等のペット同伴入場を認めるか、万博を運営する日本国際博覧会協会が可否を検討中であることが分かった。

記事によると、大阪府と大阪市の共同組織・万博推進局によると、これまでに開催された万博では盲導犬などの補助犬の同伴は可能だったが、ペットを連れて行くことは海外を含めて一度も認められたことがないという。

協会はペット同伴について協議する専門の委員会をつくり、3月末に初会合を開いた。獣医師会やイベント会社の関係者らが委員となり、23年度中に同伴の可否について方向性を出す予定だ。

同伴を認める場合は博覧会国際事務局(BIE、本部・パリ)の承認を得るほか、参加国にも各国のパビリオン(展示館)にペットの入場を認めるか意向を確認する必要がある。来場者の健康状態を自動診断する設備を設ける予定の「大阪ヘルスケアパビリオン」(府市と地元経済界が共同出展)では、大阪公立大獣医学部の協力も得てペットの健康診断ができないか模索する。

しかし、ペット同伴を認めるには、「動物アレルギーがある人への配」「ふんや尿の処理」「同伴を制限する日時やエリアの設定」「一時預かりや清掃に関わる費用負担」「ペットの熱中症対策」等さまざまな課題があり、対応策として、専用カートを導入してペットが勝手に歩き回ったり、熱中症にかかったりするのを防げないか検討されている。

打ち上げ花火など大きな音や光の発生が想定されるイベントの時間帯には、ペットが興奮しないように入場を認めないことも視野に入れる。ペット連れの希望者には同伴ルールを守る同意書の提出を求める考えで、追加料金を徴収する可能性もあるという。

ほかにも、交通の問題も懸念されている。会場の人工島・夢洲(ゆめしま)への移動手段は鉄道(大阪メトロ、JR)やシャトルバスのみで、マイカーの乗り入れは認めない方針。大阪メトロでは膝上で抱えられる程度のカゴに収まる動物のみ車内連れ込みを認めていることから、専門家の間では、同伴を認めるにしても小型犬や猫など一部の動物に限定されるとの見方がある。

協会は今後、ペットの入場を認めているテーマパーク「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)などの取り組みも参考にするという。協会の石毛博行事務総長は記者会見で「問題点やお客さんの気持ちを総合的に見た上で、委員会の意見を聞き対応を決めたい」と話している。

ペット同伴開催について、疑問を投げかける獣医師がいる。大阪市平野区で動物病院「川村獣医科」を営む獣医師の川村幸治院長(69)だ。

最大の懸念は、動物たちの健康。例えば猫は警戒心が強く、人混みでは強いストレスがかかる。酷暑の中で熱中症にかかる恐れもあり、地面との距離が近い犬や猫は地表からの照り返しも受けやすいため人間以上に負担が重い。さらにブルドッグなど鼻がつぶれた「短頭種犬」は、呼吸による熱の放散が苦手でリスクはさらに高まるという。

川村院長は「ペットが体調を崩しても、会場の夢洲は『離れ小島』。動物病院への搬送は容易ではない」と指摘する。同伴を認めるのなら会場に獣医師を常駐させる必要があるとして、「リスクもある上に予算もかかる。そこまでして万博にペットを連れて行くメリットが分からない」と話した。万博のテーマ「いのち」を思うからこそ反対の立場で、4月上旬には大阪市職員にも問題点を伝えたとしている。

万博推進局によると、府市には電話などで賛否両論が寄せられているという。

ペット同伴を検討するきっかけの一つが、松井一郎・前大阪市長だ。松井氏はツイッターに「人は見かけによらんなーと言われますが、我が家にも、とら、レオという家族がいます」と飼い猫2匹について投稿するなど愛猫家で知られる。協会によると22年夏ごろ、今回の万博では来場者にペットの同伴が認められないか松井氏から提案があったという。


https://mainichi.jp/articles/20230413/k00/00m/040/119000c

<2023/04/13 毎日新聞>

2025年大阪・関西万博 ペット同伴可能に!?(写真と記事は関係ありません)

 

 


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