ニュース

<コラム>平時に考えたい 災害時のペット避難

投稿者:AsaT

東日本や熊本の大震災、温暖化による大型台風や水害被害など、不確実性の時代が続いています。もしもの時、家族の命を守るための対策が講じられるようになりましたが、ペットの命をどう守るのかについは、まだ対策が進んでいないように感じます。

1995年の阪神大震災では多くの人命が失われましたが、同時に約9300頭(犬約4300頭、猫約5000頭)のペットが被災しました。東日本大震災や2019年の台風19号でも多くの人と動物が犠牲になる中、避難先でのペットトラブルが多発しました。トイレやフードをどうするか、感染症対策や動物アレルギーがある他の避難者への対応など、避難所でのペット問題が浮き彫りになりました。避難所でのペットへの虐待行為の発生も確認されています。

環境省は2018年に、避難所でのペット問題を含んだガイドラインを発表。私達は災害時に家族の命を守るとともに、大切なペットの命も守らなければなりません。

現在取られている対策は、自助、共助、公助に分けられています。自助とはペットに対して、飼育場所(ゲージ等)の安全確保、フードの確保(5日~7日分)、水、ペットシーツ、排せつ物の処理用具とトイレ用品、首輪やリードなどの準備が求められています。

共助ではペットを飼っている飼い主同士の助け合いが必要であるとされています。情報共有やフードなどの確保のほか、災害時の預け先としてペット仲間を作っておくことも大切です。公助は行政機関の支援策です。災害時、行政は避難所を設置しますが、その時ペットがどのような扱いになるのか、事前確認をしておく必要があります。

避難にはペットと飼い主が同じ空間で避難生活を送る「同併避難所」と、ペットと避難者が別の場所で過ごす「同行避難」がありますが、環境省は「同行避難」を推奨しています。

また、避難時にはワクチン接種や寄生虫の駆除の証明が必要になることもあります。ペットと離ればなれになった場合、迷子札やマイクロチップの装着が重要になります。予測できない災害に対して、ペットの命を守る動物病院も災害対策準備と同時に、獣医師から飼い主への災害対策のアドバイスが必要かもしれません。


https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3009a.html

<環境省ホームページ>

https://www.asahi.com/articles/ASL9D4J8YL9DUBQU00J.html

<朝日新聞DIGITAL 2018/09/13>

<コラム>平時に考えたい 災害時のペット避難(PhotoAC)

 

 

 


コメントする