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豚コレラのワクチン接種、農水省は否定的

投稿者:AsaT

岐阜県、愛知県、長野県、滋賀県、大阪府では豚コレラが発生しており、養豚農家は感染拡大の不安を抱えている。しかし、ワクチン使用に農水省は消極的で、時期尚早として認めていない。

記事によると、豚コレラの発生地周辺の養豚農家からは一刻も早い豚へのワクチン接種が求められているが、日本からの豚肉輸出ができなくなる等の理由から、農水省は「ワクチンは最終手段」(吉川農水相)と使用に否定的だという。

農水省はこれまでの感染養豚場は、長靴を履き替えないなど基本的な衛生管理ができていないケースが多かったとして、管理徹底により感染拡大を防ぐ余地があると考えている。一方、静岡県養豚協会の中嶋克巳会長らは15日、吉川貴盛農林水産相に対し、ワクチン使用に踏み切るように強く求めている。農水省と養豚農家との温度差は広がるばかりだ。

農水省がワクチン使用に否定的な理由として、国際ルールが定める「清浄国」でなくなり、多くの国が日本の豚肉輸入を制限することが考えられるからだという。過去にはワクチンを接種し感染を予防していたこともあったが、1996年から11年かけてワクチンに頼らず清浄化を達成した経緯がある。

一方、中国では豚コレラより強力な「アフリカ豚コレラ」がまん延している。いつ日本に上陸してもおかしくない状況だが、この病気には有効なワクチンがない。「今こそワクチンに頼らない衛生管理を」(与党議員)との指摘もあり、混迷は深まっている。


https://www.jiji.com/jc/article?k=2019021600455&g=eco

<2019/02/17 時事通信社>

豚コレラのワクチン接種、農水省は否定的 (写真と記事は関係ありません PhotoAC)

 

 


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