英公衆衛生庁（PHE）は、英国人男性が猫にかまれて狂犬病に感染し、死亡したことを明らかにした。人畜共通感染症のひとつである「狂犬病」は世界で毎年、約5万5千人が感染して死亡しており、インドや中国などアジアでの発生が大部分となっている。
記事によると、英PA通信（Press Association）の発表では、男性は2～3週間前にモロッコで猫にかまれ、迅速に医療機関でワクチン接種の処置を施さなかったという。狂犬病は発症すると脳炎を引き起こし、初期症状が出てからの治療では手遅れで、発病するとほとんどの確立で死にいたる。
狂犬病はヒトを含むすべての哺乳類に感染する。ウィルスを保有するコウモリ、イヌ、ネコなどに引っかかれたり、かまれた唾液などからウィルス感染することが多く、目や口などの粘膜部を舐められた場合も感染する可能性がある。
英公衆衛生庁（PHE）によると、英国内では1902年以来、コウモリ以外の動物を介して人が狂犬病を発症した例はない。英国での狂犬病による死者が確認されたのは、2000年以降で7例目となるという。
狂犬病が発生している国、中でもアジアやアフリカの国を旅行する際には動物との接触を避けるよう、国民に改めて注意を促している。
http://www.afpbb.com/articles/-/3197366
＜2018/11/13日 AFP BBNEWS＞
英当局 猫にかまれ狂犬病に 英国人男性が死亡（写真と記事とは関係ありません。photo-AC）
