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シカと電車の事故を防げ!「シカ踏切」を知っていますか?

投稿者:AsaT

通勤時に安全確認や人身事故で電車が遅れたり止まることがあるが、動物との衝突事故は聞いたことがない。しかし、山野を走るローカル線では野生動物との衝突事故で運転ダイヤが乱れることは珍しくはなく、北海道では年間2000件以上の衝突事故が起き、深刻な問題になっているそうだ。

記事によると、野生動物と電車の衝突事故は北海道だけに限らず、山間部を走る路線であれば全国どこでも起きているそうだ。衝突する野生動物は、クマ、イノシシ、たぬき、ハクビシンなど様々。その中でも問題となっているのがシカの存在だという。

シカは鉄分補給の目的なのか線路やレールと車輪の摩擦から飛び散った鉄粉を舐めにくるので、衝突がよく起きてしまうそうだ。鉄道会社は対策のため、警笛を鳴らしながら徐行運転したり、柵を設けたり、シカの天敵とするライオンの糞の成分を線路に撒いたそう。2015年には日鐵住金建材がシカ誘引剤「ユクル」を開発したが、あまり成果が出ていなかったようだ。

そこで、近畿日本鉄道と京三製作所が動物の生態の専門家にも協力を得て、「シカ踏切システム」を開発。シカが通る道(けもの道)はだいたい決まっているので、列車が通るときにはシカが嫌がる超音波を出し、シカにとっての遮断機のような形で衝突を避けられるようになっているという。

実際に2016年に設置した近鉄大阪線の東青山駅付近では、前年の17件から2件にまで減らすことができているそうだ。

「単にシカが線路内に入らないようにすればいいわけじゃない。シカの通り道を残して、さらに鉄分補給もできるようにすることで、鉄道の安全とシカの安全を共存させる。それがこのシカ踏切システムの目的です」


http://bunshun.jp/articles/-/6114?page=2

<2/12(月) 11:00配信 文春オンライン>

©iStock.com

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