犬が何月に生まれたかで発症しやすい病気を知ることができたら、予防に力を入れることができるはず。米ペンシルベニア大学の教授は夏季に生まれた犬が発症しやすい病気を発表した。
記事によると、夏季に生まれた犬は心臓および動脈の疾患を発症する可能性が高いとする研究論文が17日、英科学誌ネイチャー(Nature)系オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に発表された。
研究では、遺伝的素因を持たない循環器疾患にかかりやすい犬種では、1月生まれより7月生まれのほうが発症リスクが74パーセント高く、特に顕著に季節差が見て取れた。このことから、大気汚染などの環境的要因で夏季の高リスクを説明できると推測したという。
論文の主執筆者である、米ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)のメアリー・レジーナ・ボーランド(Mary Regina Boland)氏によると、「今回の研究結果が重要な意味を持つ理由は、犬の心臓が人間の循環系に著しく類似したモデルだからだ」と話している。
妊娠初期に大気中微粒子にさらされると、成人になって心調律異常(不整脈)に見舞われる確率が9%高いと明らかにしている。
また2015年の研究では、米ニューヨーク市で治療を受けた患者175万人の健康データを1688種の疾患と照らし合わせたところ、55種の疾患に誕生月との統計的に有意な関連性があることが判明したという。
循環器疾患のある犬の割合については、レトリーバー、ポインター、ブルドッグ、ドーベルマン、パグ、チワワなどの種で0.5%以下、ハウンド、コリー、シープドッグなどでは2%近くと開きがあった。
http://www.afpbb.com/articles/-/3175102
<2018年5月18日 15:18 AFP BB NEWS>