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「愛玩動物看護師」 獣医療充実に期待の半面、課題も

投稿者:AsaT

令和4年5月1日に愛玩動物看護師法が施行され、第1回愛玩動物看護師国家試験が令和5年2月19日に実施され、動物看護師が国家資格になる。獣医療の充実に期待されているが、課題も多いようだ。

記事によると、採血や投薬など一部の医療行為が可能になり、獣医療の充実に向けて関係者はその役割に期待を寄せる。一方で、今後の待遇の向上や国家資格取得後の教育体制の整備などが課題に上がるっている。

現状の動物看護師業務は受付や入院したペットの管理、手術準備、診療中の保定など幅広いが、国家資格で新たに医療行為の一部も可能になる。ペットを家族同然とする価値観が浸透し、飼い主から受ける質問は食事の与え方やしつけなど様々だ。

静岡県獣医師会会長を務める同病院の山田有仁院長(68)は、チームによる獣医療の必要性に言及し「救急時の蘇生措置など、看護師の対応範囲が増えることで獣医療が充実する。看護師の立場が公的に認められるのも大きい」と話す。

専門学校も2年制から3年制への変更やカリキュラム編成などを進めている。浜松市中区の専門学校ルネサンス・ペット・アカデミーは、全国的にも早く、本年度の入学生から国家資格に準じたカリキュラムを導入した。問い合わせも多く、社会の関心の高まりを感じているようだ。

しかし、まだまだ課題も多い。今まで使っていた「動物看護師」の名称が使えず、動物病院では国家試験の未受験者や合格しなかったスタッフの肩書をどうするか、頭を悩ませる。資格取得後の教育体制の整備や待遇の向上も課題に。日本動物看護職協会は「労働環境の整備や改善は雇用者側の獣医師の問題でもある。どのような働きかけが有効か、検討が必要だ」としている。

愛玩動物看護師は、愛玩動物(犬、猫、オウム科全種、カエデチョウ科全種、アトリ科全種)の診療補助をはじめ、愛護や適正な飼養に対する助言、支援などを行う。人と動物の関わり方として注目される学校訪問などの動物介在教育、介護や福祉現場でのセラピー活動のサポートも活動の一つとして期待される。


静岡新聞 新資格「愛玩動物看護師」誕生へ 獣医療充実に期待の半面、課題も

<2022/07/24 静岡新聞>

「愛玩動物看護師」 獣医療充実に期待の半面、課題も(photoAC)

 

 

 


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