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ロックダウン後のイギリスで急増するウサギのブリーダー

投稿者:武井 昭紘

244%増。
イングランドはハートフォードシャーに位置するThe Rabbit Residence Rescueによると、新型コロナウイルスによるパンデミックに伴うロックダウンを経験したイギリスでは、ウサギのブリーダーが急増しているという。具体的には、2018年3月~2019年10月(27件の新しいブリーダーが報告されている)と比べて、2020年3月~2021年10月では、実に66件の新しいブリーダーが登場したとのことだ。つまり、ロックダウンで発生した「おうち時間」を利用してウサギを飼い始めるオーナーが増え、彼らの需要が高まったようなのである。そして、問題が勃発した—–。

 

262%増。
ブリストルに拠点を構えるウサギを保護する施設では、世話が大変でコストも掛かるウサギを持て余したオーナーからの保護依頼が急増した(2021年10月時点)。『経済的な制限があるロックダウンで家計も逼迫している中で、この数字は非常に心配である』。The Rabbit Residence Rescueは、このように述べる。

 

新型コロナウイルスによるパンデミックにおいて、世界各地でペットの需要が高まり、それを追うかの如く、飼い切れなくなったペットの保護依頼が増えている。その影響は、犬猫のみならず、ウサギにも波及してしまった。ブリーダーが増え、多くのペットが取引され、そして数え切れないペットが捨てられる、あるいは、保護施設へと預けられる。保護施設のキャパシティは無限ではない。いつの日か限界が訪れる。この悪循環は、いつまで続くのだろうか。各国が負の連鎖を断ち切る政策(無論、新型コロナウイルスに対する防疫対策もここに含まれるだろう)を講じることを期待しつつ、突如としてオーナーを失ったペットたちを「生涯に渡って」幸せにしてくれる里親が現れることを願っている。

新しくペットを飼い始めたい方々におかれましては、一度動物保護施設を訪れて頂けますと幸いです。

 

参考ページ:

https://mrcvs.co.uk/en/news/21207/Two-hundred-and-fourty-four-per-cent-rise-in-new-rabbit-breeders-


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