ニュース

海外 動物福祉

英国獣医師会 デザイナー・ペットに声明

投稿者:AsaT

折れ曲がった耳を持つスコティッシュフォールドやパグなどの短頭犬種は、フォルムが可愛いと人気を集めている。しかし、健康上の問題を伴うことが多く、英国獣医師会は声明を発表した。

記事によると、かわいらしい外見を意図的に作ったペットを「デザイナー・ペット」と呼ぶそうだ。スコティッシュフォールドは骨軟骨異形成症を患うことが多く、動物福祉に向けた英国の学会「動物福祉大学連盟」(UFAW)では、耳折のすべての猫は骨軟骨異形成症を発症させるとしている。

また、パグも短頭種気道閉塞症候群(BAOS)をはじめ、複数の病気にかかりやすい。BAOSはパグのような潰れた顔の犬によくみられ、慢性的な呼吸困難や不快感を抱えることなる。

英国獣医師会(BVA)のサイモン・ドハーティ会長は声明の中で、英国ではここ数年、パグやペルシャ猫のような潰れた顔や、ミニチュア・ホース、うさぎ、のイングリッシュ・ロップが人気になっていると説明。有名人のペットやネット上での話題がきっかけになっているそうだ。

これらのペットは健康上の問題を伴うことが多いが、消費者はこうした問題を知らずに「かわいい」というだけで、買い求めてしまうことへの懸念をサイモン・ドハーティ会長は示した。

一方、スコットランドでは「デザイナー・ペット」を違法とする準備が進められている。導入時期は未定だが、犬・猫・うさぎについて、遺伝的に健康上の問題が出る可能性のあるペットを繁殖させて販売させないよう、販売ライセンスの発行要件を厳しくするそうだ。

ドハーティ会長はBVAの声明の中で、「遺伝的な問題は、その動物にとって苦しく、飼い主にとっては治療にお金がかかりかねない」とし、「もしペットを探しているなら、BVAからのアドバイスは、外見よりも健康を優先して選ぶこと」だと述べている。


参照元リンク

<2018/10/30 Newsweek>

愛らしさよりも健康で選んで! Leonhard Foeger-REUTERS(Newsweek)


コメントする