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新社会人も上司も気をつけること 適応障害にならないために

投稿者:AsaT

4月に入り、新社会人の方を迎える時期になりました。新社会人が適応障害にならないように、気をつけて欲しいことをご紹介いたします。

適応障害とは、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、気分や行動面に症状が現れます。以下のような症状が出たり、人によっては組み合わさって出る場合もあります。
・睡眠障害(眠れない、朝早く目覚める)
・気分の変化(涙もろくなる、うつ気分、イライラする)
・食欲不振または過食
・体調の変化(頭痛、腹痛、胃痛や下痢など)

 

<新社会人が適応障害にならないために>
1) 起床時間を一定にして生活リズムをキープする。
毎日できるだけ規則正しい時間に就寝し、生活リズムをキープすることは体調を崩さないために大事なポイントです。土、日や休日など仕事がない日でも、いつもの起床時間より2時間以上遅くまで寝ていないことが大事なようです。

2)朝時間を生かす
朝時間の活用は、その日一日の体調を左右します。朝起きたらカーテンと窓を開けて陽の光を浴びましょう。朝日を浴びてから14〜16時間後に脳の松果体から睡眠を誘導するメラトニンというホルモンが分泌されるためです。朝食もきちんと取り、低血糖による集中力不足を防ぎましょう。

3)バイオレットライトの活用
太陽光に含まれるバイオレットライト成分は、うつ気分に陥るのを防ぐ作用があることが報告されています。

4)身体を動かす
座りっ放しのデスクワークが続くと、気分がそれだけで落ち込みやすくなります。身体を動かすことが気分を改善することが報告されています。


<上司が気をつける 新入社員の適応障害対策>
1)新入社員の孤独を軽減
学生時代は教師から褒められる事が多いですが、社会人になると褒められる機会が減ります。研修で厳しく指摘された後、立ち直れなくなる新卒社員もいます。自信喪失したままだと回復するチャンスが少なくなり、適応障害が生じることもあります。

そういった背景を理解しつつ、新入社員が不安を抱えたまま研修を終わらせないように質問時間をとりながらの研修が必要だと思われます。一方通行的な研修ではなく、新入社員が孤独感に陥らない工夫が必要になるでしょう。不安を抱えたときに相談する部署の周知(産業医や保健師、健康支援室などの連絡先)なども役立ちます。

2)新社会人のサインをキャッチできるように
適応障害は体調や気分の変化が主体ですが、最初のサインとして遅刻があります。適応障害では身体がだるくおっくうになるので朝起きられなくなることがしばしばです。また、身だしなみが悪くなったりすることも多いようです。サインに気がついたら、声掛けして話を聞き、必要に応じて医療機関と連携することも必要です。

コロナ禍で新社会人との交流が減ったり、研修が不十分な職場もあるかもしれません。不安な気持ちを汲み取り、職場全体で気にかけるなどの取り組みが大切です。


https://medical.jiji.com/topics/2065

<2021/04/08 時事通信メディカル>

新社会人も上司も気をつけること 適応障害にならないために(写真PhotoAC)

 

 

 

 

 

 

 


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