夏休みに海外旅行が増えるため、農林水産省の公式X(ツイッター)アカウント(@MAFF_JAPAN)は渡航前に知っておいてほしい、おそろしい伝染病について注意を呼びかけていることが分かった。
記事によると、「【この夏、海外旅行を予定されているみなさまへ】渡航の前に15秒だけお時間ください」 そんなコメントとともに、1本の動画を投稿。そこでは、日本のすぐ近くまで迫っているという家畜伝染病「アフリカ豚熱」の侵入を防ぐよう注意が呼びかけられている。
農林水産省のウェブサイトによると、アフリカ豚熱は豚やイノシシが感染し、「発熱や全身の出血性病変を特徴とする致死率の高い伝染病」。人に感染することはありませんが、発生した場合は家畜産業界に甚大な影響が及ぶ。
有効なワクチンや治療法がなく、感染すると致死率はほぼ100%。中国では、発生による死亡・殺処分により豚の飼養頭数が4割減少。これまで日本での発生は確認されていないものの、同アカウントでは以前、「アフリカ豚熱が釜山フェリーふ頭裏山まで迫っています」と、日本と韓国をつなぐ場所の近くでも発生していることを報告していた。
「アフリカでは常在的に、ロシア及びアジアでも発生が確認されているため、今後とも、海外からの侵入に対する警戒を怠ることなく、本病の発生予防に努めることが重要です」と同省は呼びかけている。
アフリカ豚熱の侵入経路は2つある。ひとつは、ウイルスが付着した肉類の持ち込みによるもの。そのため、肉の入った食品を国内に持ち込まないことが重要となる。
入国前に必ず回収ボックスへ。違反者には重い罰則があり、「最大300万円の罰金または3年以下の懲役」が科せられる。肉類とひと言でいっても、生鮮肉だけでなく、さまざな種類があるので注意が必要。
・生ハムやソーセージ、サラミ、ベーコン、ジャーキーなど肉が主原料の加工品
・肉まんや餃子、ピザ、チャーハンなどの冷凍食品
・ハンバーガー、ハムサンドなどの肉料理
・具に肉が使用されているカップラーメン など
動画では、バナナやリンゴなどの果物類も持ち込んではいけないものとして紹介されている。もうひとつは、人への付着によるもの。土や泥にウイルスが含まれている場合もあるため、海外では外を出歩いたあとは靴などについた土を落とし、動物がいる施設には行かないようにする。空港やフェリー乗り場などでは、指示に従ってしっかり消毒を。日本へ帰ってきてから1週間、観光牧場や家畜がいる施設に近づかないよう注意するよう呼びかけている。
日本の畜産業を守るためにも、一人ひとりが気をつけて行動することが大切です。安心して日本へ帰って来られるよう、渡航先でも十分に注意しましょう。
https://hint-pot.jp/archives/222550
<2024/07/12 Hint -pot>