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コロナ禍で高まるペット需要 安易な購入に懸念の声

投稿者:AsaT

新型コロナで家にいる時間が長くなり、ペットショップでの販売数や動物保護団体への譲渡申し込みが増えている。しかし、緊急事態宣言解除で外出の回数が増えている今、ペットの安易な購入に懸念の声が広がっている。

記事によると、関西にあるペット販売チェーンでは、3月はペットフードや動物用のおもちゃなど関連グッズの販売が伸び始め、4月以降は犬や猫をはじめ、ウサギやインコといった小動物の売り上げが急増。通常は月平均で10~15匹だった犬猫の販売数が、2倍近くになった。

別のペットショップ「クー&リク神戸垂水店」(神戸市垂水区)の話では、購入のきっかけは「コロナで自宅にいる時間が増えた」「自粛生活の癒やしがほしくて」と巣ごもりを挙げる人が多かったそう。犬種はトイプードルやチワワなど室内で飼うことができる小型犬が人気だという。

この流れは日本だけでなく海外でも同様で、オーストラリアでは保護犬や保護猫の里親募集への問い合わせが急増し、米ニューヨークの動物保護団体では引き取り希望者が増えたことで、シェルターの犬がほぼいなくなったというニュースも伝えられた。

ただ、この流れは一過性のものであり、飼育放棄を危惧する声も多く上がっている。各自治体の動物愛護センターやNPOなどでは、保護犬や保護猫の譲渡には厳しい審査があり、放棄をある程度抑えられると考えられている。しかし、ペットショップでの販売はセンターなどの譲渡より条件が緩い。

ペットは物ではなく心がある。私たちと同じように幸せや悲しみを感じる。どんな時もペットを大切に乗り越える心構えがなければ、安易に購入してはいけない。

動物福祉に詳しい帝京科学大の加隈良枝准教授も「自粛生活で癒やしを求める気持ちは理解できるが、受け入れた動物との生活はコロナ収束後も長く続く」と警鐘を鳴らしている。


https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200615/mca2006150700002-n1.htm

<2020/06/15 SankeiBiz>

コロナ禍で高まるペット需要 安易な購入に懸念の声(写真と記事は関係ありません PhotoAC)

 


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