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新型コロナウイルスに対するヒト用のワクチンを開発するアメリカの獣医科大学

投稿者:武井 昭紘

2020年3月13日現在。

横浜港に帰港したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号にて発生した感染例を除いて、日本国内における新型コロナウイルス(COVID-19)に感染したヒトの数は、600人を超えている。また、ひとたび世界に眼を向けると、その感染者数は12万人以上、死亡者数は4500人以上にも達してしまっているのだ。そして、相次ぐイベントの中止に、休校・休園・休館・休業の嵐と株価の歴史的な急落。ようやく、遅過ぎるという意見も多いが、世界保健機関(WHO)が、この事態はパンデミックであると宣言するに至ったのである。

加えて、本国の政府や自治体は認めたがらないかも知れないが、もはや、クラスターによる感染(集団感染)だけに注意を払っていればCOVID-19の感染を防げるという段階はとうに過ぎており、市中感染は避けられない状況に陥っていると言える。先に述べるが、何も、これは、聞き知ったことだけを並べて作り上げた私見ではない。実際、筆者が時折利用していた大手スーパーマーケットの従業員が、3月6日保険適応になったばかりのPCR検査にて陽性と判定されたのだから—–。

 

このように世界がCOVID-19に怯える中、ルイジアナ州立大学の獣医学部は、先月末に、当該ウイルスに対する「ヒト用」のワクチンを開発する研究を開始したことを発表した。なお、同大学によると、動物のコロナウイルス感染症と闘ってきた過去の経験を、今まさに起きているパンデミックに活用するとして、数ヶ月以内に新しいワクチンの臨床試験に臨むことが目標だとのことである。

果たして、近い将来、獣医科大学が、COVID-19に有効なワクチンを「ヒトのために」完成させる日は訪れるか。

経済的な不安感が漂い、ヒトからペットへとCOVID-19が移るのではないかと懸念される状況下における、今後の動向に注視していきたい。

ルイジアナ大学によると、武漢に出現したCOVID-19の遺伝子は、SARSウイルスのものと75%以上の類似性を有しており、この事実が、ワクチン開発の鍵になるかも知れないとのことです。

 

参考ページ:

https://www.lsu.edu/vetmed/vet_news/coronavirus_vaccine_research.php


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