ニュース

産業

非加熱で牛肉殺菌、京大など新手法開発 ユッケに応用期待

投稿者:AsaT

ユッケなどの生食用に牛肉を加工する際に、加熱せずに殺菌する手法を京都大東南アジア研究所の西渕光昭教授と食品メーカーが新たに開発したことが分かりました。

平成23年4月に富山県等の焼肉チェーン店で腸管出血性大腸菌による食中毒事件が発生したことを受け、平成23年10月1日から生食用食肉について、食品衛生法に基づく「規格基準」と「表示基準」が定められました。牛肉を生食加工する時には表面を加熱処理するよう国が義務付けており、安全面と手間がかかるという理由から、販売を見合わせた店舗も多い。

西渕教授らは、帆立貝の殻を高温処理して得られた焼成カルシウムを主成分とする除菌剤を使用して高速洗浄したところ、O157で汚染された肉塊を内閣府の定めている衛生基準に満たす程度まで殺菌ができた。しかし、国の基準では焼成カルシウムを用いての牛肉殺菌は認められていないため、牛肉処理の基準変更への働きかけが今後の課題となっています。

加熱処理した場合より、生食できる部分は多く残るとみられ、ユッケをより安価に提供できる利点があるという。

西渕教授は「将来、牛肉処理の基準が変われば除菌の手法をより改善して、生食加工工場で使いやすい装置も作りたい」と話している。成果は、9月の日本防菌防黴(かび)学会で発表する。


http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160711000144

<京都新聞 7月11日(月)22時55分配信>

生食用牛肉の新殺菌方

生食用牛肉の新殺菌方


コメントする