犬は人の動きや仕草などから感情を読み取ると言われています。北大の研究で、馬も人の表情と声を関連付けて感情を読み取っている事がわかったそうです。
記事によると、北大大学院文学研究科の瀧本彩加准教授（動物心理学）らの研究グループは21日、馬が人の表情と声を関連付けて、人の怒りや喜びといった感情を読み取っていることを科学的に裏付けたと明らかにしています。これまでは同様の事ができるのは犬だけとされていました。
研究結果は英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」（電子版）に21日付で掲載されています。以前より馬は人の表情から感情を読み取ることまでは解明されていましたが、声との関連が裏付されたのは初めてだそうです。
瀧本教授は19頭の馬術用のサラブレッドで実験を行いました。人の怒った顔や喜んだ顔を画像で30秒間馬に見せ、15秒後に人のしかるような声とほめるような声で馬の名前を呼ぶ音声を流し、馬の首の上げ下げなど音声に反応する早さを調査しました。
「怒った顔でほめるような声」、「笑顔でしかる声」では、声と表情が一致している時よりも2倍早く馬が反応することが分かったそうです。
馬は人を判断すると言われていますが、馬と触れ合う場面では、私たちが人と人とで接する時と同じように、笑顔とやさしい声で挨拶する事が大切かもしれません。
また、馬にとって親しい人の表情と声の調子が一致しない場合は、音声を流した方向を長く見つめることも分かった。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/201653
＜2018/06/22 北海道新聞＞
北海道新聞 6/21(木) 22:01配信
馬が人の表情と声で感情を読み取る実験のイメージ
