大阪の獣医師、橋本恵莉子さんが野良猫に関する絵本を自費出版しました。絵本は「お母さんのらねこのおはなし」というタイトルで、「過酷な外の環境で子猫を産み育てる母猫」と「それに関わる人」のストーリーになっています。
記事によると、野良猫は当たり前のように外で生活し、繁殖していると考えている人が多い。実際は代々の野良猫もいるが、捨てられたり家から逃げたりして、人の手によって野良猫として生きることを強いられているのだと、橋本さんは話をしています。
猫はもともと苦労して生きる動物ではないが、野良猫になると外での生活に順応できずに苦しむことになるようです。
野良猫になるとほかの猫とケンカをしたり、病気にかかりやすくなります。保健所で殺処分される猫は減ってきているが、交通事故に遭う野良猫は多く、子猫が生まれればカラスに突かれたりして亡くなる場合が多く、実際に公表されている野良猫の数より多くの野良猫が死んでいます。
人の手によって野良猫になってしまった猫が多いですが、人の手によって救う活動も行われているので、地域猫活動ことを題材にした絵本を作りたいと考えたのだそうです。猫嫌いの人もいますが、絵本を通じて何のために地域猫活動をしているのか理解してもらい、ボランティアさんがもっと活動しやすくなればという思いが込められています。
年配の方では野良猫が車にひかれても「それはそれで仕方ない」と考えている人もいますが、子供の頃から野良猫に関する正しい知識を持ってもらい、文化が変われば、そうした考えの人は少なくなると、橋本さんは話されています。
橋本さんは野良猫のことや猫の不妊手術の重要性、地域猫活動のことを知らない人にも読んでもらうため寄付を募り、プロジェクトの寄付目標額を達成。絵本を大阪府下の公立小中学校に寄贈することになっています。
「大阪府下の公立小学校１００４校、公立中学校４６３校に寄贈するプロジェクトで、残りは私が主催する『いのちの教室』で配布するプロジェクトだったのですが、寄付目標額を達成し、全校に寄贈できることになりました。子供だけでなく保護者の方にも一緒に読んでもらえると嬉しいです」
＜2019/03/28 デイリー＞
ねこの絵本を自費出版 大阪の獣医師の願いとは
