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人に必要な社会福祉支援、動物にも。海外で注目「VSW」

投稿者:AsaT

ケアマネージャーが利用者を支援する際、高齢者が自宅のペットを世話できなくなり、大量に増えていたり、糞尿が床に落ちている現場に遭遇するというケースが増えています。人が社会福祉の支援を必要としている場所では、ペットも困難な状況にいる事が考えられるのです。

記事によると、人間と動物双方に支援の手を差し伸べなければならない状況に対応する領域として、海外では「Veterinary Social Work (VSW)」という概念が注目され始めているそうです。

獣医療(動物にかかわる問題)とソーシャルワーク(人間社会の課題)が交差する場面は多岐にわたっていて、人のニーズに対応するためには、結果として動物にも目を向ける必要があります。

ペットの世話が出来ず不衛生になっている場合は、高齢者のためにも、清掃や動物の世話を手伝ってくれるサービスと高齢者を繋げる必要があります。また、高齢者が福祉施設に入所しなければならない場合、家族同然のペットを残して入所する事は心理的負担になり、場合によっては入所を拒否される可能性も出てきます。

そんなとき、大切なペットを大事にしてくれる新しい飼い主を斡旋するサービスがあれば、飼い主は安心して施設に入所ができます。人の心の安定に寄与でき、動物の将来の生活環境を整えるという意味で、結果的に動物を支援する事にもなるようです。

必ずしも社会福祉専門職がペットの支援をしなくてはならないわけではありませんが、支援が必要な人にとってペットは家族同然であり、人を支援するためにはその人が大切にしている動物にも対応する必要があると、VSWは提唱しています。

VSWは、「獣医療とソーシャルワークの実践が交差する場面における人間のニーズに対応する」1)領域として、2000年代初頭にアメリカのテネシー大学により初めて提唱された概念です。


参照元リンク

<2019/05/15 alterna>

人に必要な社会福祉支援、動物にも。海外で注目「VSW」(写真と記事は関係ありません PhotoAC)

 

 


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